天満宮前 家族信託相談所

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事例5

           

       共有不動産におけるトラブルを回避させたいケース

 

親から相続したアパート(収益物件)を兄弟3人(ABC)で3分の1ずつ共有しています。
アパートの管理は、すべて三男Cが行い、定期的に他の兄弟に賃料収入の配当も行っています。
兄弟間では、老朽化が進んできたこのアパートを将来的には売却して精算しようという暗黙の合意はありますが、いつになるかは全く未定です。
長男Aは、一人息子Xと疎遠であり、困ったことがあると二男Bの子Yに相談しています。

そんな中、最近長男Aの体調があまりよくありません。

長男Aにもしものことがあれば、長男Aの相続人は一人息子のXになりますが、Xは二男B、三男Cのいずれとも不仲で長年没交渉の状態です(長男Aは、息子Xと疎遠ではあるものの、財産は譲ってあげたいと思っています)。

もし、長男Aに相続が発生すれば、今までの円満な共有関係が崩れ、二男B、三男Cが売りたいと思ってもその時にXの協力が得られるかどうか見通しが立ちません。

解決策

Xは、現時点で長男Aとの間の契約において、当該アパート(土地・建物)を信託財産とする信託を設定します。その内容は、受託者をA、受益者をXとし、Xの死後、第二次受益者をABCの3人(受益権は各3分の1)にします。
Xは、信託契約において、将来的には受託者Aの独自の判断で当該アパートを建替え又は換価処分できるように規定しておきます。

ポイント

長男Aは、一人息子Xに財産は遺したいが、他の兄弟BCとXの不仲を憂い、将来的に共有不動産を巡るトラブルが起きないか心配していました。
そこで、アパートの共有持分を信託することで、経済的な利益(受益権)は息子Xに残したまま、アパートの売却価格や売却時期については客観的妥当性があれば、Xの所在不明や非協力的行為があっても、受託者Yによる売却手続きが可能となり、他の兄弟の意向に委ねられるようにしました。
また、長男Aの生前に売却の話が進めば、長男Aが体調不良による入院や認知症等により本人確認が難しくなったとしても、受託者Yによりスムーズに売却手続きを進めることが可能になるというメリットもあります。